「日本の伝統芸能 猿まわし」
約一千年前、仏教の伝来と共に日本に渡ってきた「猿まわし」の芸
日本人の生活に密着していた猿の信仰
昔から猿は、馬の病を治したり、馬の世話をするといわれ、馬の守り神とされておりました。 また、武家での厩舎の悪魔払いや厄病除けの際に重宝され、正月には厩の前で猿を舞わせたりという習慣もございました。
猿まわしの祈祷の歴史
江戸時代には日本各地の城下町などに存在し、徳川家康が江戸に入府した際、家康の馬が足の病気にかかり、猿まわしの祈祷により病気を治したという記述もございます。
猿まわしの復活
近年、明治以降は全国に散在していた芸も、山口県周防地区の芸人達の集団だけとなり、昭和30年代に猿まわしは完全に消滅します。しかし、猿まわし芸の復活を懇願した村崎義正(太郎の父)を中心に見事復活し、現在に至ります。古来より、猿と人間が常に寝食を共にし、お互いに相棒として信頼関係を築き作り上げてきた、伝統芸能猿まわし。その芸は、村崎太郎から多くの弟子たちへ継承されています。